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好き。好き。好き。
どうしたら、伝わるだろう。

「宮田さん、9日暇?」
「あー…昼間はちょっと、予定ある…」
「じゃあ夜は?」
「夜?一応空いてるよ」
「良しっ!じゃあ俺とメシ行きましょ!」

宮田さんはきょとん、としてから此方を向いて口を開いた。

「…何で?」
「プ・レ・ゼ・ン・ト!」
「ぷれぜん…と…」

本当は、渡したい物があるんだ。
前、俺がしてた指輪を凄く羨ましそうに見てたから。

「そっか、誕生日…だっけ」
「宮田さん、何食べたい?俺、奢る!」
「よっちんの奢り!?」
「だってプレゼントですし」
「じゃあ…よっちんにお任せする!」

にこりと微笑って、宮田さんは軽く俺の胸を叩いた。

「よっちんと二人でご飯なんて滅多に無いもん。よっちんの好きな所教えて?」
「っ…任せて下さいよ!!」

すげぇ嬉しい。
俺が出来る全てでお祝いしよう。
好きだ。
大好きだ。
宮田さんが、大好きだ。

「宮田さん、酒あんま強く無いんスよね」
「うん」
「じゃ、飲むより食べる方かな」
「あ、そうそう、そんな感じ!」
「よーし…楽しみにしてて下さいねッ!」

秘密のプレゼントもあるから。
喜んでくれるかな。





▲end