■■ 彼の小さく大きな願望。  ■■





俺は自他共に認めるSである。
ドSである。

「僕もSだもん。攻めたいもん」
「いやぁ…無理!」
「何でー!?」
「じゃあ宮田さん、俺の事組み敷いて悦に入れます?」
「うーん…」
「ほらー!俺なんか悦どころの話じゃないですよ!欲情!
 襲って舐めて吸って乱して快楽の渦ですよ!」
「え…それもどうなの…?」

少し呆れた顔をした宮田さんを押し倒す。

「っ…!」
「ほら…宮田さん、押し倒されると凄くエロい顔する…」
「しっしてない!」
「照れて頬が赤くなって、それが余計そそる」
「そんっ…!ん…ぅ」

言葉を遮ってキスをした。
直ぐに開かれる唇は俺を誘っている。
熱い舌を絡めると、唾液の音が部屋に響いた。

「…っは、ぁ…」
「宮田さん、態度がもう受け姿勢ですよ」
「そんな事無い!」

シャツの襟首を掴まれ引っ張られ、唇を合わされた。
攻撃的な舌が俺の舌をつつき、歯列をなぞる。

「んはっ……僕だって攻めっぽいキス出来るでしょっ?」

…頬が真っ赤で逆に可愛いです。
言ったら怒られるだろうな。

「でも…後ろでイケるでしょ?」
「ッ!!」

そして俺はキレーな紅葉を頬に頂きました。






▲end