■■ 夢‐BrillantRevue‐  ■■





「…合わない」

出演作品からスタジオからスケジュールから、全く合わない。
…会えない。

「櫻井君、浮かない顔。……僕、帰ろうか」
「ああっ!いや寧ろ居て下さい!永遠に居て下さい!」
「ぅ、うん…?」

焦って思わず口走ってしまった。

「でも、永遠…なんて。プロポーズみたい」
「あ、す、済みませ…」
「ううん、面白かったから良い」

くすくす微笑う貴方は、何だかそう、可愛らしくて。
ずっと見ていたい。
ずっと一緒に居たい。

「…宮田さんに会えないのが、寂しいんです」

きょとん、とする顔すら可愛く見える俺は病気だ。

「櫻井君、意外と可愛い所、あるんだ」
「…寂しいもんは寂しいんです」
「でも、会えないのは…仕方無い…よ……櫻井君、売れっ子だもん…」
「売れっ子なのは宮田さんじゃないですか」
「違う!櫻井君が忙しいから会えないの!僕だって寂しいの!」
「…宮田さんも、寂しいと思って…くれてたんですか…」
「当たり前だよ…」

何だかしんみりしてしまった。

「夢売る商売も楽じゃないですね…」

二人して溜息をして、キスをした。
ほろ苦くて、甘くて。
華やかだった。





▲end