■■ 幸福の朱い鳥 ■■
「わゎッ!?」
「ぅえっ!?」
スタジオ外で転けた宮田さんを、肩を掴んで受け止めた。
「宮田さん、どんくさー」
「ちっ違!今のはたまたま…!」
赤くなって照れる宮田さんは、何か可愛い。
「幸季はおっちょこちょいなんだから、気を付けろよ」
「だから違いますってば!」
森川さんの野次に益々照れてる宮田さん。
可愛い。
「大丈夫でしたか?怪我は?」
「ん、平気」
さり気なく宮田さんの肩を抱く櫻井さんは、何か…絶対宮田さんの事、好きだ。
「でも宮田さん、細っこいんスね」
「そうかなぁ」
ほら、目付き変わった。
「何かスポーツとかして無いんスか?」
「……散歩?」
「幸季、散歩はスポーツじゃない」
「え、でも、ほら、ウォーキングとか!」
「じゃお前、歩き方とか気にして歩いてるか?」
「う゛…」
「宮田さん、運動不足なんですよ」
割って入る様に櫻井さんが笑顔で喋る。
目、笑ってねぇけど。
「結構食べてんのに細っこいッスよね、宮田さん」
あ、睨まれた。
「体質かなぁ」
「でも宮田さんて、細っこいから宮田さんて感じする」
「もやしなイメージ?」
「もう!もやしは余計です!」
「でも、華奢ですよね」
櫻井さんが会話に入って来る時は大抵、宮田さんを庇う時だ。
「そんな事無いってば!」
「幸季は頑固だからな」
「宮田さん、絶対細っこいよ」
「皆して!もう!」
真っ赤になって、照れて怒る宮田さんは。
「宮田さん、可愛い」
あ、櫻井さん凄ェ笑顔で凄ェ怒ってるけど悪戯に笑ってみせる。
「嬉しくないー…」
「ぜってー可愛いッスよ」
櫻井さんには、負けない。
▲end