■■ 眠れぬ夜につかまえて ■■





中々寝付けない夜は、貴方の事を考えてしまう。
今何をしてるか、とか。
…誰かと一緒なのか、とか。
真夜中、照明を落とした真っ暗な部屋のベッドの上。

貴方を想うと、躰が疼く。



『やっ、やめっ……んぅ…ッ』

強引に唇を奪って、性急に舌を動かす。

『っふ…ん、は…ぁん!』

途切れ途切れの甘く切ない呻きに、理性が崩れる音がして。

『っや…ふぁ…っ…』
『宮田さん…』

吐息混じりに耳元で囁くと、ビクリと躰が反応した。

『んっ…ダメ…ッ!』
『何が駄目なんですか?』

ズボン越しに宮田さん自身を撫でる。

『ひぁッ!』
『キスだけで…感じたんですね』
『違…ぁんっ!』
『違わない、ですよね…』

ゆるゆると撫で上げれば、段々と熱を持ち始めたのが掌に伝わる。
宮田さんのズボンを素早く下ろし、強度を持ち始めたそれを空気に晒す。

『やぁ…』
『こっちは喜んでくれてるみたいですけど』
『あンッ!っあ、や…ぁッ』

裏筋を撫で上げ、鈴口に爪を立てる。

『あ…ッ!んあっ…ゃ…』

同じ動作を舌でして、宮田さんのシャツの裾をたくし上げる。
脇腹を撫で、へその横に鬱血の痕を残す。

『ん…ぅ、は…ぁ…んっ!』

その少し上にも痕を残し、舌を出して腹から胸を舐め上げる。

『ひぁ…ッ!』
『此処も…未だ触ってもないのに硬くなってる…』
『ぇ…?ッいゃ!あっ、やぁ…ッ!』

胸の飾りに吸い付くと、一層高い嬌声が上がった。

『凄い、いじって欲しそうな色してる』
『そん…や!ぁ…あっ、だめぇ…!』

硬くなったそれを、片方は手で、片方は口でなぶる。
甘噛みしたり、舌で潰したり、指で摘んだり、撫で回したり。
時折唇を離して、2つの飾りの間や、飾りの周りにも所有痕を残す。

『ゃ、ん…ぁ…やッ!』

俺の動きに合わせて悦がる宮田さんは、余りにも扇情的で。
胸から唇を離し、首筋を舐め上げてからまたキスをする。

『んぅ…っ!』

甘く溶かす様に、深く犯す様に、貪る。

『ふ、ぁ…んッ…ぅん…は』

舌と唾液がくちゅくちゅと混ざり合う音が異様に鮮明で。

『は…ぁ』

名残惜しみながら唇を離す。
そして、恥ずかしそうに合わせた脚に手を伸ばす。

『や…ッ!』

宮田さんの内太股を撫で、そっと右脚を持ち上げる。

『ゃ、やだ…ぁ』

ふくらはぎを舌で舐め上げ、膝の裏にキスをし、脚の付け根に近い内太股に所有痕を残す。

『や…ん、ぃゃ…っ!』
『嫌?こんなに溢れてるのに?』

宮田さんの脚を肩に乗せ、我慢汁で濡れてしまっている宮田さん自身に手を伸ばし、根元を握り込んでしまう。

『ぃあッ!んゃっ…だめっだめぇ…ッ!』
『じゃあ…お願いして下さい』
『ふぇ…?』
『…………って』
『ッ!』

瞳を丸くして、淵から涙を零して驚く宮田さんの額に口付ける。

『言わないなら、ずっとこのままですけど』
『やっ…だ…ぁ…』
『じゃあ、言って下さい』

口元に笑みを残したまま、宮田さん自身を握る手に力を込める。

『んゃッ!い、言う…言うから…ぁ!』

それから一呼吸と、こくりと息を飲む音がして、俺の目を見ないまま頬を染めてか細い声で。

『…っ…イかせ…て…』
『良く出来ました』

くすりと笑って、宮田さん自身を握る手の力を緩める。
そのまま素早く上下に抜(シゴ)く。

『ひぁっ!あっ…んぁッ!ふぁ…は、ぁ…ッ!』

止められていた快感が溢れ出す。
俺の手で悦がって、それでも吐精感を必死に堪えて。
浅い吐息に、頬を上気させ涙を流す姿は、扇情的で堪らない。

『ひゃうッ…あ…っん!やっ…もぅ…だ、め…ッ!』
『イきたいですか?』

俺の問い掛けに、必死に頭を縦に振って。
可愛くて、艶めいていて、堪らなくて。

いじめたくなる。

そして、あと一息と言う所で、我慢汁でべたべたになってしまった宮田さん自身から手を離す。

『ぇ…?なん…っは…ぁ』
『もっと、気持ち良くなってからでも良いでしょう…?』

惚けてしまった宮田さんの脚を更に持ち上げ、秘部に口付ける。

『ひぁッ!?な、なに…っ?』

宮田さんの疑問は聴こえなかったふりをして、中に舌を差し込む。

『んぁうッ!や、やだ…ッ』

 ぴちゃ…

『ゃ…っあ!やぁ…は、ぅ…んっ!』

 くちゅ…ん

穴を指で広げ、舌の侵入をスムーズにし指も中に入れる。

 ぐ…ちゅ

『やぁっ!ん…な、んか…変…っおかしぃ…の…っ!』

舌と指を抜き、涙で濡れた宮田さんの顔を見詰める。

『んっ…は…はぁ……ぁ』
『宮田さん……挿れますよ…』

 ぐ…ぷっ

『ぇ…ッあぁ!…っん…ぁ!』

少し強引に侵入して半分しか入らなかったた中は、キツくて、熱くて、溶けそうで。

気持ち好くて。

『ん、待っ…て…!痛…っんゃ!』
『…っ!もう、待てません』
『え…あ、ゃ…やぁ!』

 ぐちゅん…っ

『やっ…んぅ…!』
『は…ぁ、…全部、入りましたよ』
『ぇ…?』

宮田さんが目線を遣った先には、熱を帯び濡れきった宮田さん自身と、結合部分。

『ッ…!』

恥ずかしさから手で顔を覆う宮田さんの手首を握って顔から離し、頬に口付ける。

『…動きますよ』
『え…っあ!あッ!…ふ、ぁ…あ!』

 ぐちゅっ…ぬちゅっ…

『ひぅ…!っあ!…い、あ…ぁ…』

快楽に身を委ね、俺に掻き回され乱れる宮田さんは、堪らなくて。
堪らなくて、止まらない。
頭が真っ白くなる。
突いて、突いて、突いて。

『んぁっあ!…んっ…ぁ…ひぁ!ッ…ぁ!』
『イく時…は、一緒…に、イき…ましょう…ッ!』
『んっ…は、ぅ…ぁ!んッ!』

宮田さんは小さく頷いた様に見えて。
奥を、最奥を突いて。

 どく…ん!

躰がしなって、二人同時に果てた。


掌に、べっとり付いた白い液体。

「また…やっちまった…」

溜息を吐いて汚れた掌を見詰める。
想い人の温もりを想像しながら、慰めた。
これで何度目になるだろう。

彼を想像してしまう。

想像の中の彼は、俺に手を伸ばして、快楽の熱のままに俺を求めて、乱れる。

仲の良い先輩の筈だったのに、いつの間にかこんな大きな存在になっていて。
彼を、手に、入れたい。
彼の横に居て彼と一緒の時を過ごし、彼をずっとずっと、感じていたい。
そして彼と一つになりたい。

「宮田さ…ん」

一度熱を放った筈の自身が、再び熱を持ち始める。

「…最低だ、俺」





▲end