■■ Happy Birthday ■■





「えっ?!誕生日だったの?!」

もしかしたらとは思っていたが…。
余りにも予想通りのリアクションに苦笑してしまう。

「知らなかったんですね」
「うん…あのっ知ってたらちゃんと当日にお祝いしてあげたよっ!?プレゼントだってちゃんと…ちゃんと…」

俯いてしまった宮田さんの頭に掌を乗せる。
サラサラの髪が心地良い。

「困らせたかった訳じゃないんです、落ち込まないで」
「うん…ごめんね…」
「もう良いんです。次がありますから」

頭を撫でながら言うと、宮田さんは不思議そうに顔を上げた。

「次?」
「来年。来年は当日に祝ってくれますよね?」
「ッ当たり前だよっ!」

拳を握って意気込む宮田さんが可愛くて微笑が漏れる。

「あ、でも…今年の分はどうしよう…」

ころころと表情を変える宮田さんは幼く見えて、とても年上には見えない。

「じゃあ、宮田さんを下さい」
「えっ?」
「たっぷり濡らしてあげますから…」

顔を寄せ耳元で囁けば、宮田さんは顔を真っ赤に染めて。
仕草も表情も、宮田さんの全て可愛らしくて仕方がない。

「…今回だけだよ」

合わせた唇は、ケーキより甘くとろけそうに、熱い…

最高のプレゼント。





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